XXXX年 XX月 XX日
何か、ね。
最近、物凄く、寝覚めが悪いんだ。
……知ってる? ああ、そう……。
それもそうか。毎晩一緒に寝てるんだから…。
もう……心配で、心配で……。
だって、そうだろう? あの子達がここに来てから、未だたった一年しか経ってないって云うのに。
どう見ても、エアネスもセーラも、最低でも15、6、下手をしたら17、8くらいの年齢に見える。
聴いてるのかい? セッツァー。
……異常? ああ、やっぱり君も、そう思うんだ…。
幾ら何でも、成長が早過ぎる。
例えあの子達が、神様の手による子達でも……。
そりゃ、半年前に比べれば、多少は緩やかな成長スピードになって来たかなって気もするけど……このままじゃ、後数カ月もしない内に、あの子達、成人を越えてしまうんだよ?
もしもそのまま、成長……と云うか……老い…が止まらなかったら……どうしよう……。
そんなことにでもなったら、あの子達はあっと云う間に私達の年齢を追い越して、先に逝ってしまうかも知れない…………。
長生きしたとしたって、5、6年しか生きられないってことになるじゃないか、セッツァーっ!
そんなの……耐えられない……。
見る見る内に、私達の数十倍のスピードで老いて行く二人なんて、見たくもない……。
だって、エアネスもセーラも、我々の子供なのだからっっ。
どうしよう……どうしたらいいんだろう……。
なのに中身は、何処か子供のままで……。
一一子供……。あ、それで思い出した。
あ、あのね、セッツァー。
物凄く、云い辛いんだが……。
その……セーラ、のことで……。
見た目はもう、立派な女性だろう? あの子も。
でも、本当に急に大人に、な訳だから……だから、その……あの……。
……もうっ! 察してくれたっていいだろうっっ。
一一判らない? …ああ、そう……。
だからぁっっ。
………………誰か、教えたのかな……。そのぅ……女性の月のもののこと、とか…………一一。
ばあや、ちゃんと、説明してくれたかな…。
私はそんなこと、セーラにもばあやにも、問い質す勇気がないんだが……。
そっちも…心配で…………。
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