禁断の恋愛10題 +Ver.A+
6. 幸せに、なりたい
幸せに、なりたい。
それは、皆が望むことだと思う。
幸せになりたい。
僕だって、そう思う。
幸せになりたい。
全ての中で、全てで。
幸せになりたい。
けれど、今の僕に求められているのは、僕自身じゃなくて、僕の周りにいてくれる皆を幸せにすることで、皆が幸せになれたら、その時は僕もきっと幸せだから、それならそれでいいかなって、そう思ったりもするけど、でもやっぱり僕だって、僕自身が求める幸せが欲しいなあと、そう思うことだってあるから。
この戦争の最中、出逢ってしまったあの人に、僕はそれを求めたかった。
どうして、あの人に何かを求めることが、僕自身の望む幸せに繋がるんだって、そう訊かれると、僕にも答えようがないけど。
あの人が、僕と出逢ってしまうまでに辿って来た道程は、僕が今辿ってるそれに何処となく近くて、そんな道を辿って来たあの人なら、僕のこと、解ってくれるかな、って。
そんなこと、あの人に対して思ってしまったから、それが理由かも知れない。
だから僕は、僕のこと、解ってくれるかも知れないあの人なら、僕の幸せの『源』にもなってくれるんじゃないかな、って。
そんな勝手なこと、思ったのかも知れない。
でも……、何て言えばいいんだろう。
あの人は多分、僕には『相応しく』なくて。
僕は多分、あの人には『相応しく』なくて。
例え全てのことが、奇跡みたいに輝き出して、僕の自分勝手な願いが叶って、あの人が、僕自身に、僕自身の為の幸せをくれる人となってくれても。
多分、僕もあの人も、『幸せ』にはなれないんだろう。
あの人の抱える紋章は、あの人にも、僕にも、他の誰にも、幸せなんて、分け与えてくれないから。
全てのことが、何も彼も、奇跡みたいに輝き出しても、あれだけは、どうしたって『不変』だから。
──幸せに、なりたい。
誰もが、そう思うように。
幸せになりたい。
僕だって、そう思う。
……でも、うん。
アレは『不変』で。
僕もあの人も、『幸せ』になんかなれないと言うなら。
………………それでも、いいかな、って。
そう思う。
幸せになれないこと、それが幸せなら。
それでも、いいかな。
End
後書きに代えて
……性格、壊れてないか? この2主……。
──それでは皆様、宜しければご感想など、お待ちしております。